鷹山 敏樹(舘ひろし)
横浜港警察署捜査課所属。階級は巡査部長または巡査長。専門は暴力犯捜査であり、広域暴力団の組長クラスにも恐れられている。横浜を本拠地とする広域暴力団「銀星会」を壊滅するまで執拗に追っていた。通称「タカ」「ダンディー鷹山」他。

普段はクールな紳士を装っているが、時に正義感が強い激情家の一面も垣間見せる。テレビ1作目中盤以降は二枚目半なキャラが加った。

『フォーエヴァーTHE MOVIE』劇中に登場した履歴データによると、生年月日は1956年12月15日、現住所は横浜市中区本郷町、本籍は横須賀市汐入町。家族構成は、結婚してオーストラリアに住む妹のミチコ一人。両親は父・トシハル(享年44)と母・ヨシコ(享年41)共に1973年に死去。また、サワコという名の妹がいることも第37話「暴発」での鷹山自身の台詞からわかるが、詳細は不明。

大下と並びハンドガンの名手であり、ショットガンを愛用する事が多いが、ライフルなどの他のタイプの銃も使いこなしている。また、ハンドガンを常に二丁携帯している。使用拳銃の変化は少なく、テレビ1作目から『もっとも』ではS&W M586 4インチ・ディスティングイッシュド・コンバットマグナム、『リターンズ』以降はコルト・ガバメント・タカカスタムとなっている。二丁目のほうは全シリーズS&W M49ボディーガードを使用。弾丸使用量は神奈川県随一。

ショットガンを使用しながらでも高度な運転技能を持つ程の大型バイクの名手であり、スズキGSX-R750や『またまた』以降ではハーレーなどを乗りこなす。

本シリーズ全作において四輪乗用車での運転シーンが見られないのは、テレビ1作目スタート時に舘が出演していたCMと車両提供スポンサーとの兼ね合いがあった故のものであるが、時期的にその制約がなくなった劇場版以降になっても運転シーンがない理由は、大下とは対照的に車を運転できない鷹山のキャラが定着し、また舘自身もその設定が気に入ったためでもある。

犯人追跡時に他者のバイクを借用して乗るという設定はこの事情のために生まれたものであり、バイク以外ではタバコ屋の店主から自転車を借りて乗車する場面があった。

スーツと靴は全シリーズ通じてテットオム製がほとんど。テットオムのデザイナーは、舘とは長年懇意にしている仲である。スーツは黒のほか、グレー、ベージュ系など6種類を用意し、国際的なムードを壊さないようにシャツはダブルカフスにして、カフスボタンはアンティークショップで購入、激しいアクションに備えるために常に同じものを2着ずつ作り、全てオーダーメード仕立てである。夏場は上下白のスーツに白の半袖ポロシャツ、素足に白のスニーカーになる。

サングラスは『もっとも』までは舘本人の提携していた眼鏡メーカーの特注品を使用したが、『リターンズ』からはレイバンやアルマーニ製の物が多く、『まだまだ』ではロバートマーク、『さらば』ではmarcosを使用。

大下と同様にヘビースモーカーであり、煙草はテレビ1作目ではKENTだったが、『リターンズ』からフィリップモリスに変わっていた。いずれも火を付ける際にはパイプ印のマッチを愛用。

TV・映画1作目の際に愛用していた腕時計はリコーで『もっとも』の際に愛用している腕時計はオリスであった。

爆弾処理を得意とするが、大下と対照的に電子機器には疎く、TVシリーズで扱う場面はあるがパソコンなどはあまり進んで扱うことはない。

英語に堪能で、英字新聞(主にジャパンタイムズかデイリー・ヨミウリ)を愛読。

『まだまだ』まで携帯電話は持っておらず、公衆電話をよく使う。その公衆電話においてもテレフォンカードは使わず、硬貨を使用する。

定年退職を目前に控えた『さらば』では婚約者の夏海と共にニュージーランドでの悠々自適な生活を夢見ていたものの、マフィア組織「B.O.B」の手によって夏海は命を落とし、失意に叩き込まれるが、薫の叱咤により再起し、大下と共に最後の戦いに挑む。

学生時代はオールブラックスに憧れており、定年退職後はその本拠地であるニュージーランドへ渡り、大下と共に探偵事務所を営んでいる。

大下 勇次(柴田恭兵)
横浜港警察署捜査課所属。階級は巡査部長または巡査長。通称「ユージ」「セクシー大下」他。鹿児島県出生の静岡県出身。一気を旨とするが、それ故に辛抱強さや根気がない。一方でいざという時には理知的な一面を見せ、鷹山の押さえ役を務めることも多い。

家族構成は、企画設定時の9人兄弟の長男説や、柴田のアドリブにより自身の家族構成を当てはめた5人兄弟の4番目説があり、詳細は不明。
犯人が車で逃走しても、それを走って追いかけて行くほどの俊足自慢だが「まだまだ」では自分より若い刑事に追い抜かれ、『さらば』では暫く小型船を追いかけるも追いつかなかった後に「きつい」とつぶやくなど歳を感じさせる描写もあった。野球好きでプロ野球のその当時の時事ネタも多い。ゴルフもこよなく愛し「趣味は仕事、道楽はゴルフ」。そのこともあって『さらば』では定年退職後ニュージーランドで鷹山とゴルフに興じる場面がある。

鷹山と並びハンドガンの名手であり、マシンガン系の銃を愛用することが多い。そのうち、ハンドガンはシリーズごとに変化している傾向があり、テレビ1作目から『またまた』の間はコルト・ローマンMK-III2インチ、『もっと』と『もっとも』はコルト・パイソン 2.5インチ、『リターンズ』から『フォーエヴァーMOVIE』ではコルト・キングコブラ2.5インチ、『まだまだ』ではS&W M5863インチ・ユージカスタム、『さらば』ではS&W M10となっている。逆にマシンガンはウージーの使用が中心で、『フォーエヴァーMOVIE』の時だけM16自動小銃のショートモデルを使用しただけとなっている。

高度な運転技能を持つほどのドライビングテクニックの持ち主である。覆面車は、テレビ1作目から『もっと』第4話までは日産・レパード(F31前期)アルティマ(「横浜33も54-17」)(1作目の映画版以外はゴールド。1作目の映画版のみダークブルー、2作目の映画版はパールホワイトからゴールドツートンへ全塗装した個体)、『もっと』第5話〜『もっとも』ではレパード(F31後期)ダークブルーのアルティマターボ(「横浜33の45-05」)、『リターンズ』ではアルファロメオ・164SUPER 24V(「横浜34た10-06」)、『フォーエヴァー』ではマセラティ・ギブリE-MG(「横浜34た10-06」)を、『まだまだ』ではマセラティ・クアトロポルテ( 「横浜300さ40-32」 )を、『さらば』では日産・GT-R(R35型)Premium Edition(「横浜303む72-96」)のほか日産・レパード(F31前期)アルティマを使用した。
スーツは、テレビ1作目〜『もっとも』まではメンズティノラスを、『リターンズ』からはMASATOMOを着用している。メンズティノラスは、当時柴田がイメージキャラクターを務めており、放送直後に「同じものが欲しい」「品番を知りたい」という問い合わせが殺到、品切れになる現象も起きた。また、靴はメンズティノラスか、オペルカである。
サングラスは『もっとも』までLunetta BADA(ルネッタ・バダ)製やジバンシー製が多かったが、『リターンズ』ではレイバン製のみを使用し、『フォーエヴァー』以降はMASATOMOの物を使用する機会が増えた。『さらば』ではMASATOMOとRYNSHUを使用。

鷹山と同じくヘビースモーカーであり、煙草はLARK(初期の頃は赤いパッケージ。『フォーエヴァー』ではスーパーライト。『まだまだ』ではウルトラワン)。『リターンズ』ではCMに出演していた関係もあってかメリットを吸っていた。マッチではなく、Zippoで火をつけていた。
『もっとも』まで劇中では、当時柴田自らイメージキャラクターを務めていたポッカコーヒーを愛飲する場面が時折見られたが、当時舘ひろしがイメージキャラクターを務めていたポカリスエットも愛飲、鷹山と交換して飲むのが通例となっていた。
広東語(リターンズ、さらば)や韓国語(まだまだ)、スペイン語(さらば)を得意としている。
『さらば』で定年退職を迎えた後は、鷹山と共にニュージーランドに移住し探偵事務所を営んでいる

「映画 あぶない刑事」とある金曜日の夜、不審車を追跡中のパトカーがロケット弾で爆破されるという事件が発生。同じ頃、大手製薬会社・中光製薬の研究センターでは、新薬開発担当技師二名が惨殺された上、開発中だった抗癌剤のデータも破壊されていた。港署は目撃証言などを受け、破壊工作のプロとして公安からマークされている傭兵・豹藤幸次郎を両事件の容疑者として指名手配。一方、センター襲撃に伴うライバル企業の株価高騰で莫大な利益を得た鳴海総太郎という画商の情報を入手した鷹山と大下は、鳴海の秘書である結城緑を連行して揺さぶりをかけるが、逆に豹藤は薫を拉致し、緑との身柄交換を要求してきた。今までになく危険な犯人に港署全体が翻弄される中、その捜査方針を巡って鷹山と大下の間に亀裂が生じ始める。

「映画 またまたあぶない刑事」鷹山と大下は長峰由紀夫という企業経営者を捜査していた。長峰は若き財界人としての表の顔を持つ反面、賭博・売春・麻薬など様々な非合法ビジネスへの関与が囁かれる疑惑の人物であった。ある夜、長峰の息のかかった麻薬密売人・緒方充を逮捕するが、翌朝には長峰の顧問弁護士が港署を訪れ、証拠不十分で釈放されてしまう。その直後、鷹山たちの元に緒方から保護を求める電話が入るが、その最中に緒方は何者かに射殺されてしまう。緒方が今際に遺した「爆破」というキーワードにより、長峰が大規模なテロ行為を計画している疑いが出たが、緒方が消されたことで手がかりは絶たれた。そこで鷹山と大下は、長峰の密着取材を行っているルポライター・萩原博美に情報交換の協力を求める。

そんな折、港署管内で名門幼稚園の園児全員が通園バスごと誘拐されるという事件が発生する。人質の園児には国家機密法案反対派の急先鋒と言われる代議士・沢口の実娘もいた。取引工作の末に園児たちは無事に解放されたものの、身代金12億円は運搬役の警備員に紛れ込んでいた犯人一味によって強奪されてしまう。その日の夜、博美との情報交換で、誘拐事件の実行犯グループに長峰の手下・佐久間龍二がいたことが判明し、誘拐も長峰の主導で行われた疑いが濃厚になった。

鷹山と大下は博美からの情報を元に佐久間の潜伏先を急襲するも、佐久間は先手を打って二人の行動を封じ、奪った身代金の一部である2億円と引き換えに捜査から手を引くよう迫る。目先の大金に思わず眼が眩み、そのオファーを承諾してしまう鷹山と大下だったが、やがて二人の身に長峰の仕掛けた巧妙なトラップが次々と襲い掛かる。

「映画 もっともあぶない刑事」深夜、鷹山と大下は銃器密造工場に踏み込んだ。元締めの宮坂は銀星会の下請け業者であり、同時に銀星会壊滅に繋がる切り札でもあったが、急襲、追撃も空しく町田の不注意で取り逃がしてしまう。

鷹山と大下が銀星会会長・前尾に揺さぶりをかけている中、宮坂の拳銃が15年前の暴力団員二人組による貿易商殺人事件に使用されたそれと同一のものであることが判明。事件の時効はすでに4日後に迫っていた。鷹山と大下は15年前の事件の捜査主任であった本多政義を訪問し、当時の事情を聞いた。本多は一線の刑事から県警本部の幹部にまで上り詰めた立志伝中の人物で、次期本部長の呼び声も高い。一方で現役捜査員時代は型破りなタイプだったらしく、15年前の事件でも単身で被疑者の潜伏先に踏み込み、銃撃戦の末に被疑者の一人を射殺した過去もあった。

本多から直々の激励を受けてすっかり有頂天の二人は、宮坂と何らかの繋がりがあると思われるセレクトショップ経営者・榊真由美を監視。その最中、彼女の前に現れた宮坂を追走の末に再び追いつめたが、直後、宮坂は銀星会のヒットマン・結城によって口を封じられてしまう。真由美は事情聴取で、宮坂からストーカー行為を受けていたと供述したが、何かを隠している様子であった。鷹山と大下は真由美が15年前の事件と銀星会の真相を知っているとにらみ、真由美の監視を続ける中、15年前の事件の被疑者の一人・北野和夫と、北野暗殺の命を受けた結城率いるヒットマン集団が出現。壮絶な銃撃戦と格闘の末、真由美は重傷を負ってしまう。

北野と真由美の口から語られた真実は驚くべきものだったが、県警は港署に対して事件の捜査主体を本部に移すよう迫り、北野の身柄も県警本部への移送が決定。鷹山と大下は近藤課長から謹慎命令を受けてしまう。窮地に立たされる中、鷹山と大下はひとつの決意を交わす。銀星会、そして警察をも敵に回した孤立無援の死闘が始まった。

「映画 さらばあぶない刑事」警察官の定年退職が5日後に迫っていた鷹山と大下。無事に定年を迎えさせたいという町田捜査課長や深町県警本部長らの気遣いをよそに、最後の最後まで悪党退治(透曰くドンパチ)を楽しんでいた二人だが、一方で定年後の密かな夢も持っていた。特に鷹山は、最愛の恋人である夏海と共に新たな人生へ踏み出そうとしていた。

そんな二人の刑事人生最後のターゲットは、かつて壊滅させた銀星会の残党で現在は新興組織「闘竜会」の幹部として非合法のブラックマーケットを仕切っていた伊能。現場を急襲し伊能を追うも、謎のライダーの妨害によって逃げられてしまう。

その翌日、伊能が惨殺死体となって発見される。闘竜会・ロシア・中国・各国マフィアたちのパワーバランスが崩れ始める最中、謎の日系人キョウイチ・ガルシアが現れた。「ビジネスマン」と名乗るその正体は、中南米系犯罪組織「BOB」の幹部。目的はズバリ日本進出。中国マフィアや闘竜会の主だった幹部を殺害し、闘竜会の傀儡化を図る。BOBに呑み込まれていく横浜を守るべく、鷹山と大下は最後の捜査に挑む。