人気番組であったゆえに関連書籍も多数出版された。人気刑事の写真集、各回のエピソードと写真を綴った名場面集ほか記念号、小説化された「太陽にほえろ!」、脚本集3巻など。この七曲署シリーズは、各キャラクターごとに7冊出版された。ゴリさんの殉職のメモリ版として竜雷太がその第一号。続いて神田正輝、沖雅也、渡辺徹がラインナップ。内容は各刑事の名場面スチール写真、インタビュー、共演者コメントなど満載。露口茂、長谷直美については、それぞれの写真集のための撮り下ろしカットが巻頭を飾っている。特に神田正輝は2冊発売され当時の人気がうかがわれる。

当時、購入しなかった沖雅也in太陽にほえろの写真集をネットオークションや古本屋で探すも2万円以上の値段がつく時期が続きなかなかゲットする事が出来なかったが、今回やっと手に入れる事ができた。また、露口茂in太陽にほえろは初版刊行当時と同じ体裁で限定復刊された。当時と同じ内容だったが、やはり購入してしまった。コレクターの哀しいさがなのか(苦笑)


七曲署シリーズ・竜雷太in太陽にほえろ!1982年12月15日発売 定価1,200円

石塚誠(ゴリさん)竜雷太(第1話「マカロニ刑事登場」1972年7月21日放映〜第525話「石塚刑事殉職」1982年10月1日放映に出演・第617話、第665話、最終話は回想)長崎県(のちに熊本県に設定変更)出身。32歳から42歳まで石塚刑事を演じていた。(1940年1月21日生)

赴任前は港署に勤務。食欲旺盛で豪快な九州男児。その押しの強いキャラクターからゴリ押しのゴリさんと呼ばれるが、新人刑事にはゴリラと誤解されて激昂する場面もよく見られた。

射撃の腕は警視庁刑事の中でも3本の指に入るほどの実力で、緊迫した状況下におけるライフルでの狙撃もたびたび任される。しかし、できるだけ人を傷つけたくないという思いから、普段は拳銃に弾丸を装塡していない。

最初期は早見や島と同じ若手刑事という位置づけだったが、のちに新人刑事の教育係として長らく若手を引っ張るリーダーとして活躍。藤堂や山村らベテランと若手刑事のパイプ役も務めるようになる。

1981年にろう者の麻生晴子(水沢アキ)と出会い婚約するが、1982年(昭和57年)10月、覚せい剤密造事件に絡む暴力団との銃撃戦の直後、覚醒剤中毒者の凶弾に倒れ、病院へ搬送中の救急車内で、藤堂と晴子に見守られながら息を引き取る。

基本的に藤堂からは「ゴリ」、山村からは「ゴリさん」と呼ばれるが、初期の頃はそれが逆転していたこともあった。また、他の刑事からも基本的には「ゴリさん」と呼ばれるが、赴任したばかりの西條はしばらく「ゴローさん」と間違えて呼んでいた。


七曲署シリーズ・神田正輝in太陽にほえろ!1983年4月15日発売 定価980円

西條昭(ドック)神田正輝(第415話「 ドクター刑事登場」1980年7月18日放映〜最終回 第718話 「そして又、ボスと共に」1986年11月14日放映、パート2「さらば!七曲署」1987年2月20日放映まで。30歳から37歳までドック刑事を演じていた。(1950年12月21日生)

事故死した島の後任で、警視庁捜査一課から一係に転属。医大中退後、たまたま「警察官募集」のポスターを見て警官になった変わり種。

拳銃は回転式ではなくオートマチック(S&W M59)を携帯し、足を使わず車で捜査に臨む合理主義者。

当初は自ら「ドックって呼んでくれよ」とニックネームを名乗ったり、捜査会議中にダジャレを連発する、C調キャラだったが、相次ぐ先輩刑事との別れや後輩刑事の加入から次第に若手のリーダー格に成長、石塚の殉職後は彼に代わってそのポジションを引き継いだ。

初回からの出演者以外では唯一、殉職者の最期を岩城の殉職の時に看取っており、岩城の項目で書かれた岩城の風葬でロッキー山脈に岩城の遺骨をヘリ上空から巻いたのも西條である。

医学部出身ながら、初登場時に自身の推理と解剖所見がまるで違う結果になってしまったことから石塚に「ヤブ」というニックネームをつけられてしまい、藤堂らからもしばらくはその名前で呼ばれていたが、自身の成長とともに「ドック」と呼ばれるようになった。


七曲署シリーズ・神田正輝in太陽にほえろ!第2弾1985年2月19日発売 定価980円

当時の神田正輝人気は高く、唯一ドック刑事のみ写真集第2弾が発売となった。

スポーツ万能で、中でもスキーはプロ級の腕前。それが事件の解決に役立ったこともあった。

また、医大出身だけに、常に健康にも気を使っており、捜査時もビタミン剤をたびたび服用する姿が見られた。

初登場時は各刑事のニックネームを間違って覚えていた(スニーカー>スパイクまたはスリッパ、ロッキー>アルプス、スコッチ>ブランデー、ゴリさん>ゴローさんなど)。とくにスニーカーのことは、何度も間違えて呼ぶ描写があった。

七曲署内で唯一オートマチック拳銃を使うドック刑事、腰につけるドックホルスターからフレームシルバーのS&W M59を華麗に取り出しスライドさせ銃を構える姿はまさにドックスタイル。第531話「マグナム44 」1982年11月12日放映ではマグナムを振り回す犯人に対抗して45口径のガバメントナショナルマッチをカスタマイズしたドックスペシャルがこの回だけ登場。ホルスターも登場した。


七曲署シリーズ・渡辺徹in太陽にほえろ!1983年8月13日発売 定価980円

竹本淳二(ラガー刑事)渡辺徹(第476話「ラガー刑事登場」1981年9月25日放映〜第658話「ラガーよ、俺たちはお前がなぜ死んだか知っている」1985年8月2日放映まで・659話、665話、最終話は回想)東京都出身。20歳から24歳までラガー刑事を演じていた。(1961年5月12日生)

退職した五代の後任で、城南署から一係に配属。父親も刑事で野崎の同僚だったが殉職している。高校時代にラグビーをやっていたことがニックネームの由来だが、西條からはラッキョとからかわれることも。事件発生時にすぐ署に駆けつけられるようにと、七曲署近くのアパートを借りて一人暮らしをしている。なお、母ひとり子ひとりで、母親もアパートの一人暮らし。歴代新人刑事の中でもとりわけ年齢が若く、それ故やんちゃで明るい性格。正義感も人一倍強い。骨肉腫に侵され入院を余儀なくされるも持ち前のガッツで克服するが、つくば万博行きバスジャック事件の捜査中に再発。1985年(昭和60年)8月、そのバスを狙撃し、ある事件の証人を他の乗客もろとも抹殺しようとした犯人と相討ちになり殉職。

演じる渡辺は当時アイドル並みの人気があり、「約束」や「愛の中へ」などのヒット曲を出している。ファンからの膨大な差し入れを消化するうちに見る見る体重が増えてしまったそうです。


七曲署シリーズ・長谷直美in太陽にほえろ!1986年12月16日発売 定価980円

岩城(旧姓:早瀬)令子(マミー刑事)長谷直美(第275話「迷路」1977年11月4日〜第520話「野崎刑事カナダにて最後の激走」1982年8月27日まで交通課巡査としてセミレギュラー)(第546話「マミー刑事登場」1983年3月4日〜最終話 第718話「そして又、ボスと共に」1986年11月14日まで出演)東京都出身。21歳からセミレギュラーとして出演、27歳から30歳までマミー刑事を演じていた。(1956年5月15日生)

初登場時は七曲署交通課婦警。ある事件を機に時折一係の捜査に協力するようになるが、当初はじゃじゃ馬的な存在で一係の刑事たちと衝突することも多かった。しかし次第に息の合った連携捜査が見られるようになり、助っ人として欠かせぬ存在になっていく。

1980年、岩城創と結婚し双子を儲けるが、その2年後に創はカナダで殉職。以後は残された2人の子供を抱え、失意の日々を送っていた。転勤した原の後任であった女性刑事が2日で辞職したのを機に、夫が生涯を捧げた仕事を理解したいという思いもあって一係転属を志願し、1983年(昭和58年)3月に配属となる。

交通課時代は専ら「早瀬婦警」「早瀬君」、結婚後は「令子さん」「令子(創からのみ)」と呼ばれていたが、一係入りするにあたって2児の母親であることからマミーというニックネームを拝名。その名のとおり女性ならではの優しさや心配り、厳しさを併せ持つ。また車の運転技術に長けており、A級ライセンスを保持する。


七曲署シリーズ・沖雅也in太陽にほえろ!1983年11月18日発売 定価1,200円

滝隆一(スコッチ刑事)沖雅也(第217話「スコッチ刑事登場」1976年9月10日放映〜第244話「さらば、スコッチ!」1977年3月25日放映まで(第一期)

(第二期)第399話「廃墟の決闘」1980年3月21日放映〜第456話「ボス、俺が行きます」1981年5月8日放映まで、第463話「六月の鯉のぼり」1981年6月26日放映〜第476話「ラガー刑事登場」1981年9月25日放映まで、第491話「ドックのうわごと」1982年1月15日放映〜第493話「スコッチよ静かに眠れ」1982年1月29日放映までに出演・665話は回想)東京都出身。24歳から30歳までスコッチ刑事を演じた。(1952年6月12日生〜1983年6月28日没)

殉職した三上の後任で、城北署から一係に転属。背広、飲み物、タバコなど、何でも英国製を通すダンディな刑事。あまりの気障ぶりに石塚が思わず叫んだ「スコッチ野郎!」がそのままニックネームに。

元来は性格の優しい刑事だったが、赴任1年前に先輩刑事と共に犯人を追いつめた際、一瞬発砲を躊躇ったことで先輩刑事が逆に射殺されるという悲劇に直面し、それ以来、冷酷非情な一匹狼に変貌してしまう。七曲署赴任後もチームワークを嫌い上司の命令を無視して常に単独行動をとり続けた。しかし、その捜査手腕は確かで、射撃も石塚が認めるほどの腕前。かつての婚約者の死を経て、人としての温かみを取り戻し、1977年(昭和52年)3月に山田署に転勤する。

その後も1977年10月に山田署管内での暴力団員殺害事件の捜査で七曲署管内を再訪、一係との合同捜査において岩城の拳銃恐怖症克服に貢献したり、1978年(昭和53年)4月には藤堂狙撃の一報を聞きつけて捜査協力に駆けつけたりした。

その間、山田署では一匹狼ぶりが持て余され厄介者扱いを受けていたが、3年後の1980年(昭和55年)3月、沖縄に飛んで単独捜査をしていた際、同事件を捜査中の七曲署メンバーと遭遇。藤堂の配慮もあって沖縄の件は七曲署への出向扱いにされ、事件解決ののち正式に一係に復帰する。その頃にはかつての非情な面がまだ残るものの、藤堂を尊敬し、一係のメンバーたちと信頼し合えるほどに成長した彼の姿があった。

島亡き後は岩城・五代・西條・竹本らを引っ張る若手のリーダー格となった。しかし、過去に胸部を撃たれた際の傷が原因で抱えることになった持病の再発もあって、たびたび現場を離れることが多くなり、そのたびに病をおして現場に復帰したが、それが却って自身の命を縮める結果となってしまう。

1982年(昭和57年)1月、拳銃密造事件での犯人逮捕後に喀血。搬送先の病院で山村と石塚に看取られながら、息を引き取る。

第493話「スコッチよ静かに眠れ」1982年1月29日放映(沖雅也30歳)


1983年(昭和58年)6月28日。大阪での舞台公演が控える中、仕事を終えチェックインしていた東京都新宿区西新宿の京王プラザホテルにて、「おやじ 涅槃で 待ってる」という遺書を残し、本館最上階(47階バルコニー・高さ170メートル)より警備員の制止を振り切って飛び降り、ビル7階の屋上に落ちて全身を強く打ち即死した。31歳だった。

1978年、沖は同じ岡田晋吉企画の刑事アクションドラマ『大追跡』、『姿三四郎』での準主役等を経て、1979年にアクションコメディドラマ『俺たちは天使だ!』(日本テレビ)に主演、沖本来の明るいキャラクターを前面に出した、陽気で伊達男のキャップこと主人公・麻生雅人役を演じ茶の間の人気を博した。この時期には脇役ながら東宝映画への出演も多く、市川崑、岡本喜八ら巨匠監督の起用も受けて映画俳優としての将来性も期待されていた。

『俺たちは天使だ!』の麻生雅人役は生前、非常に気に入っており、遺書にも「自分の遺影には『俺たちは天使だ!』の写真を使って欲しい」と書いてあった。沖としては「自分自身の本来の姿が一番出ていた役柄」がこの麻生雅人と考えていた。


七曲署シリーズ・露口茂in太陽にほえろ!1986年8月16日発売 定価1,500円

山村精一(山さん)露口茂(第1話「マカロニ刑事登場」1972年7月21日放映から第691話「さらば!山村刑事」1986年4月11日放映まで出演・715話、最終話は回想)赴任前は城北署に勤務。警部補。40歳から54歳まで山村刑事を演じた。(1932年4月8日生)

1972年(昭和47年)の初期は勤務中に賭け麻雀に興じ、時には強引な捜査手法も厭わない的なキャラクターだったが、次第にその推理力をベースにした沈着冷静なキャラクターへと変化し、藤堂を補佐する司令塔的なポジションにシフトする。

落としの山さんとも呼ばれ、長い人生経験により、相手の心の襞までも読み取る洞察力を持つ。その並外れた推理力、取調べの技術は数多くの難事件を解決に導いた。また若手刑事からの信頼も厚く、1981年に藤堂が病気療養中で不在時には係長代理としてしっかり務め上げた。

1976年に妻の高子とは死別し、高子の遠縁の子である隆を養子として育てていたが、刑事である自らの身上を考慮し、実の父親が海外勤務から帰国したことを機に返すことを決意。

同時期に発生した大掛かりな拳銃密輸事件を解決し、千代田署捜査第一係長への栄転が決まった直後の1986年(昭和61年)4月、報復に出た暴力団組員に夜道で撃たれ、絶命する(その際、山村と揉み合った組員も被弾し、死亡している)。

父親とは8歳の時に(第109話にて永井久美の口から語られる)、母親とは中学生の時に死別(第166話にて自ら語る)している。

伝説のテレビドラマ『太陽にほえろ!』の関連書籍が史上初復刻!”山さん”こと山村精一刑事の殉職で、俳優・露口茂が惜しまれながら番組から去った後に発売された伝説の写真集が、初版刊行当時と同じ体裁で限定復刊決定!『太陽にほえろ!』は、1972年7月から1986年1月まで約15年、全718話にわたって放映され、最高視聴率は40%以上の大ヒットドラマ。藤堂係長(石原裕次郎)、通称・ボスを中心に、ニックネームで呼び合う七曲署の刑事たちの活躍を描き、その後の刑事ドラマにも影響を与えた作品です。その第1話から第691話まで休演すること無く出演し続けた露口茂が演じる刑事・山村精一。通称・落としの”山さん”。人生の裏を知りつくした、洞察力、推理力を発揮。取り調べの名手で、容疑者を自供に追い込む(落とす)ことが”落とし”の山さんという通称の由来です。 初期はアウトローな刑事で、家庭では愛妻家という人物像でしたが、年数を重ねるに従って、ボスを補佐するポジションとして活躍も加味されていきました。1986年4月、養子の隆を実の父親に戻すことを決意したのと、時を同じくして解決した事件の報復によって夜道で撃たれ、絶命しました。刑事・山さん、俳優・露口茂の魅力が堪能できる写真集をこのたび限定復刻いたします。 全112ページのうち70ページ以上が、この本のための新撮影による写真で、”山さん”のイメージで構成されたものになっています。また、山さんをメインに描かれた放映作品の紹介、スタッフ、キャストからのコメントなど読み物も充実した内容になっています。 ついに日の目を見る、『七曲署シリーズ 露口茂 in 太陽にほえろ!』の世界を、ぜひお手にとってお楽しみください![仕様] A4判、並製、全112ページ(そのうち巻頭カラー:12P)☆☆☆本書の特長☆☆☆1.日本の刑事ドラマの金字塔「太陽にほえろ!」。ボスを支えた山村精一(露口茂)の魅力が存分に味わえる幻の写真集が完全復刻!2.高い印刷技術で蘇る美麗な誌面にも注目。

伝説のテレビドラマ『太陽にほえろ!』の関連書籍が史上初復刻!1986年、“山さん”こと山村精一刑事が殉職。俳優・露口茂が番組から去った後、満を持して発売された写真集が、初版刊行当時と同じ体裁で限定生産!!全112ページの内、巻頭カラー16ページを含む前半70ページなど、山さんのイメージで新撮影された写真で構成。メイン脚本家である故小川英氏が執筆した「山さんの歴史」の他、スタッフ、キャストの露口茂に寄せたコメントなど読み物も充実。1972年7月の第1話から1986年4月放映の殉職編である第691話まで、休まず出演し続けた露口茂、山さん=山村精一刑事の主演エピソード一覧、名場面も掲載。

2019.04.04.a.4320 露口茂in太陽にほえろ!復刻版

2020.11.22.y.8750沖雅也in太陽にほえろ!