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上がったテンションはやがて下がる。
「感情」は横に置いておくべきですが、感情を出していい瞬間もあります。それは、「結果が出たあと」です。結果が出たあとの感情は力に変わります。
結果が悪くて悔しければ、「次はなんとかやってやろう」と思うでしょうし、結果が出て嬉しければ、「やってきたことが正しかったんだ」と思い、次の行動につながります。
逆にいちばん感情を出してはいけないのは、スタートからゴールのあいだです。仕事を始める「前」や仕事をしている「途中」によけいな感情を持ち込まないようにしなくてはなりません。
俯瞰で自分を見つめるようにしてみてください。映画やドラマでも、ただ仲のいい人たちがワイワイ盛り上がっているだけの描写になんの感動も起こりません。
結果を出すために試行錯誤し、失敗してもやり直し、最後に成果を得ることで感情が込み上げるからこそ、感動するものです。
よく、決起会や、景気付けに「ウォー」と声を出し合ったり、円陣を組んで盛り上がったりするような会社があります。飲み会やカラオケにみんなで行って、「すごくテンションが上がったから頑張ろう!」などと言っているチームもあります。
そういう組織が、もっともダメな例です。
人間は、上がった感情は、必ず下がるようにできています。
「飲み会で盛り上がった次の日に、二日酔いでテンションが下がった」「昨日はやる気だったけど、今日は別人のように冷めてしまった」「オレ、やります!』と言った部下が、全然頑張っていない」
そんなことが、あなたの会社でもよく起こっていないでしょうか。これは、個人のやる気の問題ではなく、人間の意識がそのようにできているからです。
だからこそ、モチベーションの有無や個人差によらない「理論」が大事になってくるのです。
やる気を上げて一気にやることより、平常心で淡々と成果を出すほうが、はるかに大事です。
その環境を整えるのが、リーダーの仕事なのです。
会社は孤独を埋める場所ではありません
「職場の人間関係を円滑にしないといけない」と思い込み、行動するのは間違っています。
雰囲気が良くなるから成果が出るのでは無く、成果が出るから結果的に雰囲気が良くなるのです。
諸悪の根源は「モチベーション」という言葉です。
結果を出せないことを「モチベーションが上がらない」と言い訳が出来る状況をつくってしまったら、そのチームは終わりです。
リーダーの役割は、部下たちのモチベーションを上げることではなく、「成長」させることです。
「フレンドリーな人がいい人である」という固定概念があります。フレンドリーだと、表面上の恐怖が減るので快適になります。しかし、成長に必要な恐怖も感じにくくなってしまうので、緊張感がなくなり、なあなあの関係になってしまいます。
モチベーションが気になる
士気を上げて人を動かすやり方は「麻薬」みたいなものです。最初は効果的でも、だんだん聞かなくなっていく。
そして、もっと強い刺激が必要になります。
しょっちゅう「暑気払い」のような、士気を上げるための飲み会を開く会社があります。
しかし、回を重ねるごとに恒例行事になり、形骸化し、嫌々でも参加させられるという本末転倒なことになります。
「リーダーの仮面より」
我が社では、仕事とコミュニケーションをしっかりと分けて、オフでは「和気あいあい」に、そして、仕事では「なあなあの関係」にならないように日々経営者として頭を悩ましています(笑)
経営は、本当に難しいですね。
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